Morrissey

Moon River


Now My Heart Is Full – 1994
♯2 Moon River
Morrissey
Johnny Mercer, Henry Mancini

「ティファニーで朝食を」の主題歌としてもあまりにも有名な,
巨匠ヘンリー・マンシーニによるグラミー受賞曲。

ジャンルを問わず,今なお数多のカヴァーで溢れる
ポップ・スタンダードだが,モリッシーによるカヴァーも
1994年に音源化されており,Vauxhall and I からの
2nd シングル Hold on to Your Friends と
3rd シングル Now My Heart Is Full
それぞれカップリングされている。

このブログでも再三述べているように,
僕自身はオリジナルに忠実なカヴァーというものに
かなり懐疑的な立場にはあるのだが,
やはりこのカヴァーの途方もない美しさは別格。

もちろん,彼ほどのシンガーであれば,
何を歌ってもそこには彼独自の世界が広がるわけだが,
それにしてもこの Moon River の儚くも
残酷なまでの美しさは秀逸だ。

まさに至高のカヴァーと言って差し支えあるまい。

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Morrissey

Now My Heart Is Full


Now My Heart Is Full – 1994
Morrissey
Morrissey, Boz Boorer

1994年の傑作 Vauxhall and I からの 3rd シングル。

厄介事は/いくつかあるよ/
家は/全部/建て直さなくちゃならないし/
愛する家族は/みんな/すぐにでも/
横たわらなきゃならない/精神科医の前にね…

相も変わらず身も蓋もないリリックが連なるわけだが,
しかし,モリッシー自身はこの美しい1曲が
「一つの到達点」だったと語っている。

「この曲はね,大人になったって言うか,僕自身の
成熟の決定的な証だと思うんだ。こんな歌詞を
書けるようになったのを本当に嬉しく思う。
もうリタイアしてもいいくらいだよ(モリッシー)」

今/僕の心はいっぱいなんだ/
今/僕の心はいっぱいなんだ/
僕には/うまく言えないけど/
いや/説明しようとも思わないんだけどね…

僕に構わないでくれ/僕に構わないでくれ/
構わないでくれ/頼むから…

もっとも,「心がいっぱい」だとは言え,必ずしも
「満たされている」ということではないようだが…(苦笑)

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Morrissey

(I’m) The End of the Family Line


Kill Uncle – 1991
♯9 (I’m) The End of the Family Line
Morrissey
Morrissey, Mark E. Nevin

1991年の 2nd アルバム Kill Uncle 収録曲。

セールス,チャート・アクション共に惨敗,
いまだ酷評されることの多い Kill Uncle ではあるが,
この曲の美しさはどうだ!
(…と,僕は声を大にして言いたい。)

特に問題もなく/15代続いてきた/僕の家系/
そりゃ/誇らしいものだったのさ/
無残な姿で/僕が/生まれてくるまではね…

自虐と言うには余りに自虐的なこの曲のリリックは,
しかし,モリッシーの美しい歌唱との鮮烈な対比を見せる。

とかく非難の対象になりがちな盟友・マーク・ネヴィンによる
アコースティックなサウンド・デザインもここでは吉,
このコンビならではの1曲だと言えなくもない。

僕が/最後さ/わが家系の/最後/
僕は/決めたんだ/僕が/最後/
わが家系の/最後/僕が/最後なのさ…

リリックだけ読めば本当に身も蓋もないのだが…(苦笑)

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